昨年10月に緊急事態宣言が解除されて以降、ブライダル業界にも活気が戻ってきましたが、一方で人材不足の再来が懸念されます。
コロナ前からブライダル業界は他業界に比べて離職率が高く、プランナー職をはじめ、衣装・美容・調理・サービス……すべての職種で人材不足が課題でした。ここ10数年、ハウスウェディングの発展で業界全体が急激に拡大し、新卒者の一括採用も増えましたが、教育や定着のスキームが追い付かず、「大量離職」と「大量採用」が繰り返される負のスパイラルに陥りました。この流れのままでは、社員力は上がらず、採用コストもかかり、ビジネスモデルが破綻してしまいます。
離職率を下げる風土づくり
プランナー職の離職が相次ぐ要因としては、一人あたりの業務量の多さに加え、「単一職種」で、業界内のキャリアパスが確立されていないことが挙げられます。新卒でプランナーとして採用され、1〜2年である程度仕事をこなせるようになりますが、昇格や総合職へのジョブチェンジの道が見えてこない。
そうした状況の改善には「離職率を下げる企業の風土づくり」が必要です。現場のスペシャリストであるプランナーが、商品開発・WEBマーケティング・広報・人事などへのキャリアアップを目指すことができる研修や制度など、社内での仕組みづくりが望まれます。ホテル業界でも人材不足の課題はあるものの、多様な部署間でのジョブチェンジや昇格昇給の機会があるので、ブライダルに比べ、離職率は低く抑えられています。
「待ち」の採用方法では難しい
採用方法の見直しも必要です。労働力人口減少により採用は年々厳しくなっており、某転職サイトにはブライダル職種だけで400件超と、もはや媒体頼みの「待ち」の採用では難しい。「人とのつながりを大切にする」ブライダル業界の打開策として期待できるのは、リファラル採用やエージェント(人材紹介)の活用です。
エージェント活用のポイントは3つです。
①キャリアパスなど“自社ならではのメリット”の打ち出し
②求人票の適宜アップデート
③不採用理由を適宜フィードバックし次の採用に活かす
これらを、式場側がエージェントに伝えることで、エージェントの理解が進み、質の高い採用活動につながります。
「バリプラNext」では転職エージェントサービスも実施中
株式会社バリュースタッフでは、ホテル・ブライダル・飲食特化型転職紹介&転職サイト「バリプラNext」を今年2月より開始。長年ホテル・ブライダルに特化した派遣紹介事業を展開し延べ1万6千人の登録実績を持つ弊社独自のノウハウを活かし、業界に精通したキャリアアドバイザーが人材紹介・転職紹介・転職エージェントサービスを実施しています。