ホテルやブライダルの求人情報では、似たような言葉、意味を間違えやすい言葉も多く使われているので、「正しく読む」ことが大切になります。そこで今回は、ホテル・ブライダル業界の転職活動を考えている方向けに、求人情報の読み方、正しく読むために抑えておきたいポイントをご紹介します!
目次
求人情報の読み方
求人情報には、さまざまな項目があります。項目ごとに、読む時のポイントや気をつけたい用語を説明していきます。
勤務時間・勤務体制
「9~18時」「10~19時」など、会社によって始業、終業時刻は異なります。通勤時間、残業の有無も踏まえ、「自宅から通えるか」「家庭との両立が可能か」を検討する必要があります。
勤務体制にもさまざまなタイプがあります。
・固定時間制:始業、終業時刻が定められている。
・フレックスタイム制:始業、終業時刻を自分で決められる。必ず勤務する時間として「コアタイム」を設けている会社が多い。
・裁量労働制:実際の労働時間に関わらず、あらかじめ定められた労働時間(みなし労働時間)分働いたとみなされる。
・ローテーション勤務:「早番」「遅番」による交替勤務など、始業、終業時刻がその日によって異なる。ホテルの場合、部署や職種によっては深夜勤務もある。
自分のライフスタイルと照らし合わせ、勤務可能か否かを判断しましょう。
休日・休暇
休日・休暇の項目では、休日形態についての記載があります。注意したいのが「完全週休2日制」と「週休2日制」は異なるということです。
週休2日制:月に1回以上、1週間に2日間の休日がある
完全週休2日制:1週間に必ず2日間の休日がある
両者の違いを理解しておきましょう。シフト制の場合は「月8〜10日」といった記載になることもあります。
また、「土日は休日で、祝日は勤務」という企業もあるので、祝日の勤務の有無についても確認が必要です。
このほかにも、
・年間休日数:1年間の休日を合計したもの(有給休暇は含まれない)
・有給休暇
・夏季休暇
・年末年始休暇
・産前産後休暇
・育児休暇
・介護休暇
・慶弔休暇
・リフレッシュ休暇
などがありますが、休暇制度は企業によって異なる部分もあります。
交通費
交通費の支給についての記載を読む時は、注意が必要です。
「交通費全額支給」とあれば、通勤時にかかる交通費は会社から全額支給されます。一方、「交通費支給」「交通費規定支給」といった記載の場合、必ずしも全額支給とは限りません。「月5万円まで」などの支給条件が求人情報に記載されていることも。
福利厚生
福利厚生とは、企業が従業員やその家族に対して提供する、通常の賃金以外のサービスや制度を指します。福利厚生は、大きく2種類に分類され、法律で義務付けられている「法定福利厚生」、その他の「法定外福利厚生」があります。
法定福利厚生 | ・健康保険 ・雇用保険 ・厚生年金保険 ・労働者災害補償保険(労災) 求人情報の「社会保険完備」は、法定福利厚生が4つとも整備されている場合を指します。 |
法定外福利厚生 | ・健康診断 ・交通費 ・制服貸与 ・従業員食堂 ・住宅手当 ・社員寮、社宅 ・保養所 ・短時間勤務制度 ・資格取得支援制度 ・財形貯蓄制度 ・退職金 など 法律で義務付けられているものではありません。 入社後に廃止される可能性もあることも踏まえておきましょう。 |
給与
求人情報の給与に関する項目は一般的に、月給や年俸の「額面」で記載されています。実際に従業員に支払われるのは、「額面」から社会保険料や所得税などを差し引かれた金額となります(おおよそ額面の80%程度)。
とはいえ、中途採用で入社した場合の給与は、これまでの経験や実績、保有資格によって異なってきますので、具体的な金額は、最終面接や雇用契約書でしっかり確認しましょう。
昇給・賞与
求人情報では、昇給・賞与の有無、回数、時期が記載されています。
・昇給:年に何回、何月に実施されるか
・賞与:年に何回、何月に、何ヶ月分支給されるか
ただし昇給・賞与は、多くの場合、就業規則で「勤続1年以上」「業績による」などの規定が設けられています。入社後すぐに記載通りの金額が支給されるとは限らず、また、会社の業績で金額が変動する可能性もあることも留意しておきましょう。
勤務地
勤務地を見る時は、勤務時刻、乗換回数、最寄り駅まで徒歩でかかる時間なども踏まえて「自宅から通うことができるか」を判断しましょう。
全国で支社や支店を展開する企業もありますので、転勤の可能性の有無もしっかり確認した上での応募が望まれます。
応募条件
応募条件には、応募するにあたっての「必須条件」、あると望ましい「歓迎条件」などが記載されています。
一般的には、
・学歴(高卒以上、大卒以上、学歴不問など)
・資格(自動車運転免許、TOEICなど)
・年齢(長期勤続によるキャリア形成を図る観点から年齢制限を設けている場合もある)
・職務経験(接客経験3年以上など)
などが挙げられます。
ただし、応募条件の全てに満たない場合もすぐに諦める必要はありません。ホテル・ブライダル業界の中途採用では、学歴や経験だけでなく、人柄も見た上で合否を判断します。自分のスキルや強み、意欲などをアピールすることで、採用につながる可能性もあります。
会社概要
会社概要には、会社の基本的な情報が記載されています。
・社名
・設立年月日
・代表者
・従業員数
・従業員の男女比や年代構成
・所在地
・業種
・事業内容
・関連会社
・資本金
・売上高 など
たとえば、老舗企業かベンチャー企業か、従業員数や年齢層、男女比率などで会社の雰囲気は違ってきますし、資本金や売上高からは事業の規模感が見えてきます。会社概要に目を通すことで会社の全体像が掴め、書類作成や面接対策の参考にもなりますので、しっかりチェックしましょう。
雇用形態
ホテル・ブライダル業界には、正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト、請負などさまざまな雇用形態があります。それぞれの雇用形態には、メリット・デメリットがあり、入社後に求められることや実現できることは異なります。契約社員など非正規雇用の求人は、正社員登用の可能性の有無も確認しておきましょう。
仕事内容
求人情報には、さまざまな項目があります。項目ごとに、読む時のポイントや気をつけたい用語を説明していきます。
入社後にどのような業務を任されるのか、具体的に書かれています。自分の「やりたいこと」「できること」を整理し、自分がこの会社に入社したらどのような貢献ができるのか、また、どのようなスキルを身につけられるのか、じっくりと見極めましょう。
ホテル・ブライダル正社員求人
求人情報を正しく読むためのポイント
また、求人情報を正しく読むために抑えておきたいポイントがいくつかあります。
①自分の希望を明確にした上で、優先順位を決めておこう
まず、求人情報を検索、閲覧する前に、仕事内容や勤務地などの項目ごとに自分の希望する条件を洗い出し、自分が「どのような働き方を望んでいるのか」を明確にします。さらに、そこから「譲れない条件」「譲れる条件」を分別し、優先順位を決めておきましょう。
②求人情報は丁寧にしっかりと読もう
求人情報を読む時は、最初から最後までしっかり読み込んでいくことが大切です。興味のない項目を飛ばしながら読むと、大事な情報を見落としてしまうかもしれません。求人情報を丁寧に読むことで、応募先や仕事内容への理解が深まり、書類作成や面接でも活かせるほか、選考時や入社後のミスマッチ防止につながります。
③疑問点があれば問い合わせてもよい
求人情報を最後まできちんと読んでも、疑問点が生じることもあるかもしれません。そういった場合は、メールや電話で企業に直接問い合わせてみてもよいでしょう。面接の際に質問することも可能ですが、疑問点が「自分にとって譲れない条件」である場合は、書類作成や面接対策を始める前に企業に確認をしたほうが、スムーズに転職活動を進められます。
求人情報は企業からのラブレター! しっかり読んで応募しよう!
今回は、ホテル・ブライダル業界の転職活動を考え中の方に向けて、求人情報の読み方や正しく読むためのポイントを紹介しました。求人情報は企業からのラブレターですので、しっかり読み込んだ上で応募に進みたいですね。
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