ホテルの「宿泊予約課」って? 仕事内容や必要なスキルをご紹介!

ホテル 宿泊予約課 宿泊予約 仕事内容

ホテルでお客様をお迎えし、喜んでいただくためには正確な予約管理が欠かせません。その重要な役割を担っているのが宿泊予約課です。ホテルによっては宿泊予約担当や予約管理担当として配置されています。

宿泊予約課では、日々どのような業務を行っているのでしょうか。この記事では、その役割や一般的な業務内容、求められるスキルなどについてご紹介していきます!

宿泊予約課はホテルとお客様をつなぐ存在


ホテル 宿泊予約課 宿泊予約 役割

ホテルには宿泊予約を専門的に管理する「宿泊予約担当」というポジションがあります。フロントスタッフやベルスタッフに比べると、具体的な仕事内容がイメージしにくいかも知れませんが、ホテル運営においてはとても重要な役割を担っています。

主な仕事内容は、その名の通り宿泊予約に関する業務全般です。ホテルにとって客室は大切な商品であり、予約を受けるということは、商品を販売することと同じ意味を持ちます。そのため、予約を正確に受け付け、適切に管理・共有することはホテル運営において生命線とも言える重要な業務です。

宿泊予約課では、お客様と直接対面する機会こそ少ないですが、電話やメールを通じてやり取りするため、ホテルとお客様をつなぐ存在でもあります。
裏方の業務がメインではありますが、正確で丁寧な対応を心がけることで、ホテルの印象をより良いものにし、お客様に安心してご利用いただける環境を整えることができます。

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宿泊予約課の仕事内容


ホテルの宿泊予約担当は、どのような業務を行っているのでしょうか。ホテルの宿泊予約担当の業務内容について、詳しくご紹介していきます。

①予約受付と空室状況の確認

宿泊予約課のメインの仕事は、お客様からのご予約を受け付けることです。電話やメール、公式サイト、旅行代理店などを通じて受け付けています。この際、顔が見えないお客様とのやり取りを大切にしながら、ご希望に沿った宿泊プランなどをご提案し、スムーズにご予約につなげることが求められます。

この時にご案内する内容は、客室料金の説明だけではなく、ホテル内のレストランやお食事の内容、館内の設備や備品について、さらには周辺の観光スポットの情報まで多岐にわたります。
お客様のさまざまなご質問に丁寧に対応し、正確な情報をお伝えすることも大切な役割の一つです。

ご予約の依頼を受けたら、まずはホテルの空室状況を確認します。予約システムやデータベースを活用し、客室の予約状況をチェックしましょう。正確な空室状況を把握しておくことは、予約手続きをスムーズに行うために不可欠です。
重複して予約を受け付けることのないように、常に最新の状況を把握するようにしておきましょう。

お客様への対応は、宿泊当日だけではなく、予約の時点から始まっています。宿泊予約課が丁寧で心のこもった対応を心がけることで、お客様との信頼関係を築き、リピーターの獲得やホテルのブランド価値向上にも貢献できる重要な役割を担っています。

②予約の確定

宿泊プランが決まったら、予約を確定し、必要な手続きを進めます。お支払い方法や契約条件・キャンセル規約などの確認を行い、関連書類や領収書を作成します。
また、お客様には必要な情報をしっかりお伝えし、ご予約やホテルに関連する質問・ご要望にも、丁寧に対応しましょう。お客様に安心してご利用いただくことは、満足度の向上にもつながります。

ホテル運営に関する幅広い知識を活かしながら、お客様のニーズを的確に把握し、快適な時間をサポートする大切な役割です。

③お客様の情報・予約データ入力と情報の管理

お客様から頂いた情報を、予約データベースや顧客管理システムに正確に入力し、適切に管理します。お名前や連絡先、宿泊期間、ご要望などの情報を間違いなく入力する必要があります。プライバシーやデータセキュリティを保護するためにも、正確にミスなく入力しなくてはいけません。

また、予約内容の変更や更新の場合も、データの整合性を保つことが求められます。ここでもシステムを活用し、常に最新の状態を保つことでダブルブッキングなどのトラブルを防ぐことができますよ。

ホテル業界では Direct In S4Check Inn予約プロプラス などの予約システムがよく使われていますが、ホテルによって導入しているシステムは違います。
ホテル・ブライダル業界に特化した転職情報サイト「バリプラNext」に掲載している求人では、NEHOPSオペラを使用しているホテルが多いです。求人によっては、これらのシステムの使用経験が応募条件になっている場合や、使用経験があることで選考が有利に進むケースもありますよ。

④問い合わせや予約変更・キャンセルへの対応

宿泊予約課の業務には、お客様からの問い合わせ対応や予約の変更、キャンセル手続きも含まれています。特に変更やキャンセルの場合は、柔軟な判断力や問題解決能力が求められるため、宿泊予約課としての実力が試されるとも言えます。
予約の変更やキャンセルを受けた場合も、忘れずにシステムに入力して、最新の状態を保つようにしましょう。ここで入力を忘れてしまうとクレームやトラブルになる場合もあるので、優先して対応するといいですね。

お客様からの特別なリクエストには、細かく打ち合わせを行い、当日にミスがないように準備を行うことが必要です。このような対応は、宿泊予約課ならではのやりがいにつながっています。

⑤お客様のご要望へ柔軟に対応

お客様からのご要望には、いくつかありますが、よくあるものをいくつかご紹介します。

・記念日をホテルで過ごす方からサプライズ演出のご相談
・お祝いのケーキや花束の手配
・高層階のお部屋の希望
・チェックイン、チェックアウト時間の調整
・ベビーベッドの追加

ホテル側でご用意している宿泊プランなどで、お客様に選んでいただくオプションにしている場合もあります。

・季節限定のノベルティ付きプラン
・記念日を彩る花束やケーキのオプション
・お部屋でゆったりフルコースディナーを楽しめるプラン

・エステやスパの体験がついてくるプラン

など、多様なリクエストもお客様にホテルで快適に過ごしていただくために、柔軟に対応します。

宿泊予約課で行う宿泊プランの策定とは?


宿泊予約課では、宿泊プランの企画や策定を行うこともあります。この業務は、ホテルの集客や売上に直結する重要な役割でもあり、市場調査や競合分析を行いながら、需要と供給のバランスを見ながら最適なプランを作成することが求められます。
単に宿泊場所を提供するだけのプランでは、お客様の関心を引くことができません。ホテルのブランド価値を高め、売上アップに貢献するためにも、魅力的な宿泊プランの策定が必要なのです。

季節に合わせたプランや、記念日のお祝いのための滞在プランなど、ターゲット層のお客様に合わせた特典を考えることが求められます。また、当日割引や直前割引をうまく活用し、客室の稼働率を高める工夫も必要です。こうしたお得なプランを提供することでお客様に満足感を感じていただき、リピートしていただける可能性があがります。

宿泊プランの策定は、ホテルの魅力を最大限に引き出し、お客様に特別な時間を提供するための大切な業務です。お客様に喜んでいただけプランを考えることが、やりがいにつながります。

プラン策定にはどんなやり方がある?

ホテルの宿泊プランの策定には、いくつかのやり方があります。

①ダイナミックプライシング
販売開始後の予約状況に応じて価格を変動させます。

②レベニューマネジメント
過去のデータを分析し、将来の需要を予測したうえで最適な価格を設定し、長期的な収益の最大化を目指しています。

③イールドマネジメント
ホテルの客室などの限られた資源に対し、価格設定を通じて収益を最大化する。特定の客室タイプや販売チャネルごとに価格戦略を立て、利益を最大化することを目的としているやり方です。

これらを併用しながら宿泊プランの策定を行い、ホテルの収益を最大化することを考えなくてはなりません。それぞれの違いについて、表にまとめました。

適用範囲やり方
ダイナミックプライシング販売開始後の需要最適な価格設定
レベニューマネジメントホテル全体における過去のデータ価格設定以外も考慮
イールドマネジメント特定の資源(ホテルの客室)における過去のデータ最適な価格設定

レベニューマネジメントについて詳しく知りたい方はこちらから↓
ホテル業界の「レベニューマネジメント」とは? 手順や必要なスキルを紹介!

宿泊予約課に向いている人


宿泊予約課の勤務場所は、事務室や本社の予約センターなど、ホテルによって変わります。求人も未経験歓迎のものや予約システムの使用経験が求められているものまで、幅広くあります。
自分のスキルや経験に合わせて、働きやすい環境を選ぶことができますよ。

増加しているインバウンド需要のために、英語や中国語など外国語ができる人材を募集しているホテルもあります。経営の母体が外資系のホテルだと、社内での会話のほとんどが英語ということもあるようです。
そんな宿泊予約課に向いている人の特徴は3つあります。

・トラブルにも冷静に対応できる
・細かい作業が苦にならない
・ストレス耐性が高い

宿泊予約課では、予約システムを使ったパソコン操作や、客室の予約状況の管理など、細かい作業が多いです。そのため、コツコツした作業が得意な方にはぴったりのポジションと言えますね。ただ、予約ミスやクレームにも対応しなくてはいけない場面もあるため、トラブルやイレギュラーが起きたときにも冷静に丁寧に対応しなくてはいけません。

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宿泊予約課に求められるスキル


宿泊予約課の業務内容についてご紹介してきましたが、事務作業がメインの宿泊予約課で、どのようなスキルが必要なのでしょうか。一つずつ見ていきましょう。

①パソコンスキル

宿泊予約課では、パソコンを使う業務がメインになるため、操作に慣れていることが求められます。予約情報の入力や管理をするために、基本的なソフトの扱いにも慣れているといいですね。
ホテルでは専門の予約システムを使っていることが多いので、その操作に慣れていることで効率もぐっと上がりますよ。また、パソコンスキルが身に付いていることで、仕事がスムーズに進むだけではなく、チーム全体の働きやすさにも良い影響を与えられます

「パソコンの操作には自信がない」という方でも大丈夫です。事前に基本的な操作だけでも練習しておくことで、新しい環境にも安心して入っていけますよ。

②臨機応変な対応力

宿泊予約課の仕事では、予期しないトラブルに直面することも少なくありません。例えば、予約ミスやお客様からのクレーム、突然の予約変更やキャンセルなどが挙げられます。こうした場面で必要なのは、臨機応変に対応できる力です。
どんな状況でも冷静にその場に合った解決策を見つけることができれば、お客様の満足度を高めることができるだけでなく、信頼関係も築くことができます。

業務を円滑に進めるために、問題の核心を見極め、迅速かつ的確に対応することが欠かせません。こうした対応力を身に付けていくことは、宿泊予約課としてのスキルを高めていくことにつながります。

③コミュニケーション能力

宿泊予約課として欠かせないのは、コミュニケーション能力です。このポジションでは、直接お客様とやり取りすることは少ないものの、スムーズかつ丁寧にご要望やご質問に対応することが求められます。時にはトラブルへの対応も必要となるため、柔軟な対応力も欠かせません。

お客様のニーズを的確に把握し、ホテルのサービスを分かりやすくご案内することで、安心感を与えることができますよ。また、こうしたやり取りを繰り返すうちに信頼関係を築くことができれば、お客様の満足感が高まるだけでなく、リピーターの獲得にもつながります
コミュニケーション能力を磨くことで、お客様だけではなくスタッフにとってもより良いサービスを提供する環境を作ることができます。

スキルや経験を活かして転職するならバリプラNext!


今回は、宿泊予約担当の業務内容や求められるスキルについてご紹介してきました。ホテル業界に興味はあるけど、パソコンスキルを活かして転職したい、と思っている方にはぴったりの仕事内容ですね。

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