転職活動を経て中途入社したものの、残念ながら、ミスマッチにより「早期離職」してしまうケースもあります。ホテル・ブライダル業界の転職活動を始めるにあたり、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。 今回は、ホテル・ブライダル業界の転職を考えている方向けに、入社後のミスマッチを防ぐポイント、早期離職の前に確認したいことをご紹介します!
目次
「早期離職」とは?
入社した企業を短期間で退職してしまう「早期離職」。どのくらいの在籍期間を「早期離職」と呼ぶのか明確な定義はありませんが、入社後1年以内で離職している場合に早期離職と捉える企業や人事担当者の方が多いようです。
ただ、新卒の離職については、入社後3年以内で離職している場合を早期離職と捉える傾向にあります。
「入社後のミスマッチ」を防ぐポイント
早期離職理由として多いのが、入社後に企業との「ミスマッチ」が判明するケースです。裏を返せば、入社前にミスマッチに気づくことができれば、早期離職を回避できるともいえます。
「入社後のミスマッチ」を防ぐためのポイントとしては、以下の4つが挙げられます。
①転職目的を明確にする
まず、自分の転職目的を明確にした上で、転職活動を行うことが大切です。
「実績をきちんと評価されたい」「ワークライフバランスを大切にしたい」「おもてなしスキルを上げたい」など、転職目的は人それぞれです。
なぜ自分には転職が必要なのか、今の会社や仕事のどんな点が不満なのか、将来的なキャリアプランも含め、転職によって自分はどうなりたいのか、自分自身と向き合いましょう。紙に書き出すなどして整理してみるのもおすすめです。
②自己分析をしっかり行う
次に、転職活動を始めるにあたり、自己分析をしっかり行うことが挙げられます。
自己分析で、自分の経歴やスキルを振り返り、客観的に分析することで、自分の強みやアピールポイントを見極めることができます。実際に応募する時の書類作成や面接対策にも役立ちます。
自己分析についてさらに詳しく知りたい時はこちらから↓
「自己分析」の流れをご紹介 ホテル・ブライダル業界の転職活動
③業界・企業研究をしっかり行う
また、業界・企業研究をしっかり行うことも重要です。
業界研究
・業界全体の特徴や動向、将来性などを調べる。
・リサーチ方法は、インターネット、新聞、会社四季報、業界紙など。
企業研究
・1社1社の企業について、基本情報、事業内容、理念などを詳しく調べる。
・リサーチ方法は、企業公式HP、採用サイト、求人情報、会社四季報、業界紙、口コミなど。
また、転職エージェントを活用し、キャリアアドバイザーから業界、企業のリアルな情報を得る方法もおすすめです。ホテル・ブライダル業界専門の転職サイト「バリプラNext」では、転職エージェントサービス(無料)も実施しています。
転職先として検討中の業界、企業についての理解を深めることは、入社後のミスマッチ防止に欠かせないプロセスともいえるでしょう。もちろん、業界・企業研究は、書類や面接で志望動機を説明する時にも役立ちます。
④入社前に労働条件をしっかり確認する
そして、内定承諾前に、必ず労働条件を確認しましょう。
内定時に企業から交付される労働条件通知書には、入社日、雇用形態、所定労働時間、休日、業務内容、給与などの労働条件が記されています。
毎月支給される給与は企業ごとに異なりますが、特に注意したいのが、残業代です。月給に加えてあらかじめ一定の残業代(みなし残業代)を支給する場合と、残業時間に応じて残業代を支給する場合があります。
また、ブライダル業界では、インセンティブ制度(個人の業績、目標達成度合いに応じて報奨が支払われる)を導入している企業も少なくありません。
もし、労働条件通知書の内容に、疑問や違和感(=ミスマッチ)があった場合は、企業に問い合わせをするなどして、内定承諾前に、ミスマッチをクリアにしておくことが望ましいです。
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入社後にミスマッチを感じたら?
とはいえ、万が一、実際に入社してみて、初めてミスマッチを感じてしまった場合はどうすればよいのかが、気になる方もいるのではないでしょうか。そこで、入社後にミスマッチを感じた時、早期離職を決断する前に行いたいことを紹介します。
①転職目的を振り返る
まずは、自分の転職目的を振り返ってみましょう。
入社して間もない頃は、新しい環境や人間関係、前職とは異なる仕事の進め方などに、戸惑いや不安を抱くことは珍しくありません。
だからこそ、自分は転職してどうなりたかったのか、そして、転職先である現在の会社に勤務することで、将来的に自分の目的は実現できるのかを、今一度冷静に考え、判断することが大切です。
【例】
前職のホテルは、スタッフ間の人間関係は良かったが、スピード重視で丁寧な接客が難しく、スキルアップも望めない。丁寧な接客・接遇を行いたい(転職目的)と考え、「おもてなし」を大切にする理念のホテルに転職を決意。
↓
実際に転職してみると…
・確かに「おもてなし」の意識は素晴らしいが、非効率で集客につながらない業務も多い。
・個別で休憩を取るため、上司や同僚とのコミュニケーションが取りづらい。
↓
転職目的を振り返る
↓
・まずは、自分の担当業務をしっかり行い、スキルアップしよう。
・次回の面談で、業務の効率化を提案してみよう。
・業務においては、意思の疎通が取れている。休憩時間にしっかり休むことも大切だ。
②ミスマッチが起こった理由を検証
入社後にミスマッチが起こった理由を検証することも大切です。ミスマッチが起こったことで、当初の転職目的が、実は自分自身にマッチしていなかったと判明するケースもあります。
【例】
前職のブライダル施設(ウエディングプランナー/一顧客一担当制)は、業務量が多く、年間休日数が少なく、労働時間も長かった。ワークライフバランスを大切にしたい(転職目的)と考え、休暇制度や福利厚生が整ったブライダル施設(ウエディングプランナー/担当制で新規営業)に転職。
↓
実際に転職してみると…
・ワンマンでトップダウンな社風が肌に合わない。
・自分が新規接客を担当した新郎新婦の結婚式のプランや施行に一切携われず、物足りない。
↓
ミスマッチが起こった理由
・とにかくワークライフバランス重視で転職活動をしたが、業務内容や社風も自分にとって重要だった。
・前職では、業務量は多かったが、業務内容そのものは自分に適性があり、やりがいもあった。
↓
自分の今後のキャリアパスを踏まえ、転職先で「得られるもの」「学べるもの」があるのかを検討した上で、勤務を継続するか、早期離職をするかを決断しよう。
早期離職を選択し、転職活動を再開する場合は、前回の転職活動での反省点や欠けていた視点を振り返り、改めて「自分が転職をする目的」を明確にする作業を行うことをおすすめします。
③早期離職のデメリットを確認
早期離職のデメリットはきちんと把握しておきましょう。
早期離職のデメリットには、以下のようなものがあります。
・次の転職活動で不利になる可能性
(応募先に「長続きしないのでは?」という印象を持たれてしまう)
・次の転職活動で「離職理由」が答えにくい
(面接で質問される可能性が高いので、正直かつ誠実に回答し、「今後はどうしたいのか」を伝えることが大切)
・「職歴」に残る
(正社員として雇用された場合、在籍期間が短くても職歴には記載しなければいけない)
また、次の転職先が決まる前に離職した場合は、収入が途切れる、職歴に離職期間が発生するといったデメリットも生じます。
転職活動は、自分自身と向き合い、リサーチをしっかり行うことが大切
今回は、ホテル・ブライダル業界での転職活動を考えている方向けに、入社後のミスマッチを防ぐポイント、早期離職を決める前に確認したいことを紹介しました。
入社後のミスマッチを防ぐためにも、なぜ転職をするのか、自分自身と向き合い、また、自己分析や企業・業界研究といったリサーチも入念に行っていきたいですね。
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