ホテルのフロント業務では、お客様の予約間違いに対応する場面が少なくありません。予約日や部屋タイプの間違いなど、さまざまな理由でトラブルが発生します。この記事では、予約間違いが起きる原因と、そのような場合にホテル側が取るべき対応方法について詳しく解説します。スムーズな対応でお客様に満足していただけるよう、トラブル時の対応力を高めましょう!
目次
ホテルの予約間違いが発生する原因
①日付や曜日の勘違い
お客様が予約の際、希望日と間違った日付や曜日を選択してしまうケースがあります。特に、長期間の旅行を計画している場合や連休中は、日付が前後するなどの予約間違いが起こります。これはオンライン予約の画面で、複数日を一度に選択する際に発生しやすいミスです。
日付や曜日の予約間違い例
本来の宿泊予定日:3泊4日 5月3日(金・祝)~5月6日(月・祝)
・予約間違い例1:誤って5月4日(土)~5月7日(火)で予約
※宿泊する日数は合っているが、チェックイン・チェックアウトの日付と曜日を間違えている
・予約間違い例2:誤って5月4日(土)~5月6日(月・祝)で予約
※チェックインする日付と曜日を間違えている
②部屋タイプやプランの選択ミス
ホテルの予約サイトで、部屋タイプや宿泊プランを選び間違えてしまうケースです。
ホテルのプランは多岐に渡り、例えば喫煙・禁煙の選択、ベッドタイプ、朝食付き・なしなど、細かく分かれています。また、割引プランや特典付きプランが複数表示されていると、選択に迷い、結果的に希望とは異なる予約をしてしまうこともあるでしょう。
このように、ホテルの予約を一つするだけでも選択肢が多く、希望する部屋を探すのに苦労する点も、お客様の予約間違いに繋がっています。
③オンライン予約システムの操作ミス
オンライン予約システムは便利な一方、初めてオンラインシステムを利用する人や、インターネット・PC操作に慣れていない人には操作が難しいことがあります。
そのような状況だと、予約時に入力欄の誤入力や、予約内容を確認せずに確定してしまうなどのミスをして、間違った予約が発生に繋がる場合も。特に、スマートフォンなど小さな画面での操作なら、誤タップによるミスも発生しやすくなるでしょう。
誤入力・ミスの例
・氏名、希望日時、カード情報などを、希望とは別の情報で誤入力
・お客様側でのダブルブッキング(同じホテルの予約を同じ日付で2つ以上してある状況)
・希望しているプランやオプションの選択漏れ
④他者による代理予約の際の情報伝達不足
家族や友人など、他者が代理で予約を行う際、予約者と宿泊者の間で細かな情報伝達ができていないと、予約内容にズレが生じる場合があります。
以下は、情報伝達が不足していた場合の状況とトラブルの例です。
情報伝達不足の例
宿泊者Aの状況 | 代理人Bの状況 | チェックイン時に起きるトラブル |
希望する部屋の大きさを、代理人Bに伝達 ※禁煙部屋希望だが、普段からBに対して「タバコが苦手」と話しているため、Bにわざわざ禁煙部屋希望の旨は伝えず | Aが希望する大きさの部屋(喫煙可)を予約 ※A希望の大きさの部屋は喫煙可のみだったため | 部屋が喫煙可の部屋と判明(宿泊者は禁煙希望だった) |
部屋の希望を全て、代理人Bに伝達 | 部屋を宿泊者Aの希望通りに予約 | 宿泊者A、チェックイン時に身分証明書を持参せず ※代理人Bの伝達不足 |
上記のように、本来宿泊者が予約したかった部屋とは別のプランが選択されたり、チェックイン時に必要な情報が不足したりして、トラブルに発展する可能性があります。
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予約間違い発生時のホテル側の対応方法
①冷静にお客様の話を聞く
予約間違いが判明した場合は、まずはお客様から状況を丁寧にヒアリングしましょう。お客様自身が間違いに気付いていない場合や、すでに混乱している場合もあるため、ホテル側が冷静な態度で接することが重用です。
お客様と落ち着いた状態でヒアリングを行い、状況を把握し、どの部分で間違いが起きたのかを確認します。
ヒアリング内容の例
・予約した部屋、プラン、日時など予約内容詳細
・どの部分がお客様のご要望、予約内容と異なっているか
・予約後、オンラインまたは電話で予約内容の変更をしたかどうか
適切な対応をするためにも、お客様の話にしっかりと傾聴することがトラブル解決の第一歩です。また、お客様は時間的に余裕がない場合が多く、迅速な対応が求められます。ただし、急ぐあまりに説明が不十分だと更にトラブルが発生する可能性があります。そのため、落ち着いた態度で可能な限り詳細な説明をすることを心がけましょう。
②予約状況をシステムで確認する
お客様から話を聞いた後、予約システムで実際の予約内容を確認します。日付や部屋タイプ、プランの選択など、間違いが起きている箇所を特定しましょう。そのうえで、現状の空室状況や他のお客様の予約状況を把握し、対応可能な選択肢を考えます。
この確認作業を素早く行うことで、お客様への対応がスムーズになり、安心感を与えることができます。
③可能な対応策を提案する
予約間違いが確認できたら、ホテル側で提供できる対応策をお客様に提案します。以下は、具体的な提案の例です。
予約間違いに対するお客様への提案例
・日付の変更や部屋タイプの変更が可能な場合:その旨を伝え、追加料金が発生する場合は事前に説明
・空室がない場合:他の日程の提案、または近隣の提携ホテルを紹介
予約間違い当日は、上記のいずれかの対応をすることになるでしょう。その後の対策として、同様のトラブルが発生しないように、ホテルの公式サイト上で対策を講じておくこともおすすめです。提携しているホテル予約サイトにおいては、プランの内容や予約時の注意事項など、記載情報を分かりやすく変更するのがよいでしょう。
まとめ
今回は、ホテルで発生するお客様の予約間違いの原因と、その対応方法について紹介しました。ホテルのオンライン予約時には、お客様の操作やシステムの影響で、様々な予約間違いが発生することがあります。
お客様のチェックインの際や宿泊前の期間に、お客様から予約間違いについてお問い合わせをいただいた際には、まず予約間違いが発生した経緯と原因を特定し、解決策をご提案することです。
お客様に安心していただけるよう、冷静かつ迅速な対応を目指しましょう。
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